植田真子さん(刺しゅう)

    

一針一針に思いを込めて 色を生かしたものづくりを

  針と色とりどりの糸でさまざまな模様を表現できるのが楽しい刺しゅう。リビングカルチャー倶楽部枚方教室の「ゆっくり楽しむ刺しゅうの時間」講師の植田真子さんがその魅力を教えてくれました。

「ゆっくり楽しむ刺しゅうの時間」 講師 植田真子(うえだもとこ)さん
刺しゅう作家。2013年から作家活動を開始、2015年からリビングカルチャー倶楽部で講師に。2014年にフジックス、日本ヴォーグ社「ステッチイデー」共催「カラフル作品コンテスト」入賞。2016年同コンテストでステッチイデー賞受賞。ハンドメイドブランド「Evet(エヴェット)」で作品を発表中

難しい糸と糸の色合わせ ぴったり合うと喜びを感じる

植田さんが考えた図案をクロスス
テッチで刺しゅう。教室ではハン
ガリーの伝統的なカロチャ刺しゅ
うなどが学べます

 「ゆっくり楽しむ刺しゅうの時間」講師・植田真子さんの作品は、どれも鮮やかかつ、温かみを感じる色合いが特徴。
 母親の手作りの洋服や小物を身に着けて育ち、自然とハンドメイドに興味を持った植田さん。刺しゅう作家として活動し始めた頃に出合って感動したのが、「旅先のトルコの美術館で見た、王族の衣装の刺しゅうです。言葉にならないほど素晴らしいものでした」。この体験はその後の創作活動にも影響を与えたと言います。「趣味の美術館や博物館巡りで得たインスピレーションや自然の風景の美しさなどを、色を生かした刺しゅうで表現していきたいです」
 現在はコンテストに向けて大きなサイズの作品を構想中。「一番難しいのは色合わせです。糸だけを見て合うと思っても、実際刺していくと色が合わないことがあります。その場合は糸をほどいて一からやり直し。だからこそ色と色がぴったりマッチした作品が出来上がると喜びを感じます」
 講座では、基本を学びながら、小物作りにチャレンジ。「黙々と手を動かしていると穏かな気持ちに。子どもが描いた絵を刺しゅうで表現する生徒さんもいます。作ったときの気持ちや思い出を込められるのが、刺しゅうの魅力ですね」