美帆秀映さん(國際書画連盟常任理事 日本美術家連盟会員)
感じた色を自由に表現 描く喜びを伝えたい
墨彩画とは、水墨画に彩色をした絵のこと。リビングカルチャー倶楽部で水墨画と墨彩画講師を務める、美帆秀映さんが開講中の墨彩画の講座は、色彩の美しさで人気です。その魅力を聞きました。
講師 美帆秀映(みほしゅうえい)さん
毬那會主宰。國際書画連盟常任理事。兵庫県水墨画協会副理事長。京都墨彩画壇常任理事。関西扇面芸術協会専務理事・大阪支部長。日本美術家連盟会員。マドリッドの個展を含め個展40回。'95毬那會創設。一陽会委員上田春雄にデッサン油絵を学ぶ。京都円山四条派画家、故三輪華船(日本画と水墨画)、現代水墨画家、故白石保に師事。米国で日本文化交流として水墨画を教える。書道家、表装作家とのコラボ展多数。 作品所蔵:高砂市覚正寺、曽根天満宮、加古川市法音寺、荒井神社。巨大絵馬高砂市曽根天満宮'04、'07、'10、'14奉納。'06趣味の水墨画執筆。文部科学大臣賞、法務大臣賞、自由民主党総裁賞、滋賀県知事賞、奈良県知事賞、岐阜県知事賞、京都墨彩画壇大賞など受賞多数。
水墨画に打ち込むことで心が折れそうなときも元気に
初心者でも描きやすいハガキ絵も
指導。Tシャツ、うちわ、扇子など、
生活に密着したものにも挑戦
「42年間続けてきた水墨画は、私の人生そのものです。心が折れそうなときも、水墨画に打ち込むことで立ち直れました」と語る美帆秀映さん。幼稚園の頃から水彩画と油絵を習っていた美帆さんが水墨画と出合ったのは、小学生のとき。「母が習っていた日本画・水墨画を見て、いつかは母のように描きたいと憧れるようになったんです。結婚後、2年間のアメリカ生活で、日本の伝統的な水墨画を伝える喜びを知りました」と話します。
今まで続けてこられたのは、「助けてくれる人との出会いや励ましのおかげ」と美帆さん。「神戸の中華街で写生をしていたときに、東京の酒造会社社長から声をかけられたことがきっかけで、紹興酒のラベルデザインを頼まれたこともありましたね」。現在は、水墨画や墨彩画だけではなく、三原色の水彩画など、幅広いジャンルの作品を集めた個展を開いたり、書家とのコラボ展を開いたりも。風景や花のほか、現代女性なども美しい色彩で描きます。
「基礎から学ぶ墨彩画・水彩画」はどんな内容の講座ですか
文部科学大臣賞受賞作品
「甦(いきたり)」
筆運びや色作り、構図の組み立て方、にじみ・ぼかし方など、実践的な技法を基礎から丁寧にレクチャーします。絵だよりなどを描きながら、それぞれの個性を伸ばしつつ、最短で上手にかけるようにコツを指導していきます。「実践的な描き方を教えるので、皆さん上達が早いですよ。自分の感じた色を自由に表現していく楽しさを、伝えていきたいですね」。
講座の一番のアピールポイントは?
「月夜に」23.4cm×57.8cm 小軸
これからなにか始めたいと思っている人や、長年絵を描いていても上手くならずに悩んでいる人、認知症予防になど、どんな人も気軽に参加してみてください。自分をみつめ直す良い機会にもなりますよ。墨彩画・水墨画の楽しさを、よりたくさんの人に知ってもらえる機会になるとうれしいです。
「風薫る」10号軸
「ある街の酒屋老舗」 F20