市村香代子さん(フォークダンス)

    

手をつなげば笑顔になれる ダンスで人の輪を広げたい

  「フォークダンス」は、学生時代に誰もが一度は踊ったことがあるのでは? リビングカルチャー倶楽部枚方教室で開講中の「楽しいフォークダンス」では、世界各国のフォークダンスを、その国の文化も学びながら踊ります。講師の市村香代子さんに、楽しさを教えてもらいました。

「楽しいフォークダンス」 講師 市村香代子(いちむらかよこ)さん
宝塚市出身。公益社団法人日本フォークダンス連盟公認2級指導者。フォークダンスサークル「ダンスパレット」主宰。介護の仕事をしながら、リビングカルチャー倶楽部枚方教室で、フォークダンス、リコーダーの講師を務める。2011年から、認知症になってもハーモニカの吹き方を忘れなかった父親と一緒に、延べ70カ所の高齢者施設で演奏会を行い、現在も、リコーダーとフォークダンスでボランティア活動を続けている。守口市在住

パワフルに活躍できる元気のモトがフォークダンス

手をつないで踊ると、初めての
人同士でもすぐに仲良くなれる
のがフォークダンスの魅力

 「初めて会う人とでも手をつなげば、自然と笑顔になって仲良くなれるんですよ」とフォークダンスの魅力を話すのは、リビングカルチャー倶楽部枚方教室で講師を務める市村香代子さん。
 人なつこい笑顔が印象的な市村さんには、フォークダンス講師以外にもいくつもの顔があります。午前中は障がい者施設で介護の仕事をこなすほか、ダンスサークル主宰、ボランティア活動と、実にパワフル。
 ボランティアで訪問する高齢者施設では、「車いすの方も、手だけを動かして踊ってくれるんです。フォークダンスは簡単なフリなので、皆が楽しめて、元気になれるんですね。連盟主催の講習会では、全国の人と友達になれるのが楽しみです」と話します。さらに「いろんな活動を通して、もっとフォークダンスのすそ野を広げたいし、若い世代にも、楽しさを知ってもらいたい」と目を輝かせます。どうやら、フォークダンスが市村さんの元気の源のようですね。


運動が苦手な人もリズムに乗り、心地良い汗がかける爽快感

洋裁好きの人の中には、かわい
い民族衣装を手作りする人もい
るそう。ダンスによっては、
スカーフ、扇子、カスタネット
などの小物を使うことも

 講座では、まず市村さんが踊りの説明を行います。イスラエル、カナダ、スペインなど、さまざまな国のダンスを、1人で踊ったり、輪になって踊ったりと、フォークダンスといっても、実に多彩。動作の一つ一つに、「水を見つけた喜び」「羊の毛を刈る」といった意味があり、その国の習慣や文化も知ることができます。トルコの哀愁をおびたメロディーに「この曲いいわね」と耳を傾けたり、「テキーラ!」と大きな声で陽気に掛け声をかけたりするダンスも。複雑な動きの踊りでは、受講生は、「難しいわ」と言いながらも楽しそうで、笑い声が絶えません。
 「運動が苦手な人も心地良い汗がかけて、頭の体操にもなります。かわいい民族衣装を着る機会もありますよ。一緒に踊りませんか」と市村さんは呼びかけます。


よく知られたフォークダンス曲

マイム・マイム(Mayim Mayim)…水の少ない砂漠で水を見つけて、人々が喜ぶさまを歌ったイスラエルの楽曲。掘り当てた井戸の周りで輪になって、“Mayim be-sasson”(水をください)と歌いながら井戸に向かって駆け寄っていく様子をダンスで表現しています。

オクラホマ・ミキサー…ミキサーとは、一つの輪の中で複数の相手と踊っていくフォークダンスの形式。使われている楽曲は、19世紀後半から広まったアメリカ歌曲「Turkey in the Straw (藁の中の七面鳥)」。

ジェンカ letkajenkka…原曲は、1960年代に流行したフィンランドのダンス音楽「レトカ イェンッカ(Letka Jenkka)」。意味は「列になって踊ろう」です。