vol. 06 古野恵美子さん(絵画)

    

心を解放し、無になれる時間 絵を描く楽しさを知って

 手軽な材料で始められる、リビングカルチャー倶楽部枚方教室の「色鉛筆画と鉛筆画」「初めての水彩画と水彩色鉛筆」「初めての風景スケッチ~ハガキに描こう」。今まで絵を描いたことのない人も通える人気の講座です。講師の古野恵美子さんに、絵を描くことの楽しさを聞きました。

自宅に飾られた2017年の作品「night & day 邂逅」(3m×2m)
の前で創作活動を行う古野恵美子さん

「色鉛筆画と鉛筆画」講師 古野恵美子(ふるのえみこ)さん
神戸市出身。京都芸術短期大学専攻科(現京都造形芸術大学)卒業。一陽会会員。一般企業での勤務経験を経て、母校の非常勤講師に。リビングカルチャー倶楽部枚方教室でも3講座を開講中。小学6年生から2017年まで枚方市に住み、現在は彫刻家の夫と八幡市在住。趣味は食べ歩きと料理。

日本の風景に合う水彩画は初心者も始めやすいのが魅力

水彩絵の具は、淡くぼかした
色合いにしたい、深みを出したい
など、好きなように色を
つくり出せるのが魅力

 「キャンバスの中にしがらみはありません。感じたように、自由なのが絵の魅力」と話すのは、リビングカルチャー倶楽部枚方教室などで講師を務める古野恵美子さん。
 絵を描くことに目覚めたのは、小学1・2年生のとき、担任教師との出会いがきっかけでした。「スケッチをたくさんさせてくれたり、絵画コンクールに応募してくれたりして、楽しさや面白さを教えてもらいました。その先生とは今でも手紙のやり取りをしています」
 大学では油絵を学び、卒業後は一般企業に就職したものの、もっと絵に関わっていたいという思いから、母校の副手、非常勤講師に。それ以来約25年、創作活動と並行して、カルチャー教室の講師として活躍中です。
 最近は水性の絵の具で描くことが多いそう。「日本の風景を描くには、しっとりとした水性の絵の具が合うと思うんです。色を重ねることで深みや立体感が出て、絵の具を水で調整できるので、初めての人も始めやすいですよ」


上手に描く必要はない、正解がない絵の世界

風景、フルーツ、花など、
授業で描くモチーフは自由に

 「絵は〝上手に描くこと〟が目的ではありません。色鉛筆や水性の絵の具で同じリンゴを描いても、人によって全然違うリンゴに。正解はありません。その人の見え方や個性が表れるので、面白いですね」と古野さん。
 毎回、授業の最後には皆で作品の鑑賞会を行います。最初は恥ずかしがっていた人も、離れて見ると描いているときとは違って見えて、自分の作品が好きになるのだとか。「日常生活でも、ささいなことは気にしない、客観的に少し離れて見てみる、という考え方ができるかもしれません」とアドバイス。
 受講生の中には、「中学卒業以来、筆を持ったことがない」というところから始めて、長年通っている人もいます。「描き方の基本は、もちろん教えますが、絵を描くことで、心が解放されて、無になれる時間を持ってもらいたいですね」


画材の種類

透明水彩絵の具…透明性があり、パレット上で色を混ぜ合わせたり、紙の白さを生かして色を塗り重ねていくことできれいな発色を表現できます

ケーキカラー…透明水彩絵の具の水分を取り除き、小さく固めたもの。水をつけた筆でなで、溶かしながら使用

水彩色鉛筆…普通の色鉛筆としてはもちろん、描いた後、ぬれた筆で延ばすことで水彩画のような表現もできる色鉛筆